コストコ創業50周年🎉 Price Clubから始まった歴史とカークランドシグネチャーの物語

コストコ創業50周年 Price Clubから始まった歴史とカークランドシグネチャーの物語
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コストコに行くと必ず目に入る「Kirkland Signature(カークランドシグネチャー)」。
トイレットペーパーや炭酸水はもちろん、なんとガソリンまで展開している、自社ブランドの象徴です。

そんなコストコは、1976年にアメリカで誕生した「Price Club」から数えて、2025年で創業50周年を迎えます。
そして、その歩みを支えてきたのが、1995年に生まれたカークランドシグネチャー。
「高品質をできるだけ低価格で」という理念を形にしたブランドであり、今では「コストコといえばカークランド」と言われるほど世界中の会員に愛されています。

この記事では、コストコ50年の歴史と、カークランドシグネチャー30年の物語をわかりやすくご紹介します。
読み終えたときには「へぇ〜、そうだったんだ!」という発見があり、次にコストコへ行くのがもっと楽しみになるはずです✨


ちなみにこの記事を書くきっかけになったのは、2025年9月に届いたコストコ公式メールでした。
「カークランドシグネチャー アニバーサリー30」というお知らせを見て、「あれ?そんなに長い歴史があったの?」と気になり、改めてコストコの歩みを調べてみたのです。

2025年9月8日配信

KIRKLAND SIGNATURE’S 30TH ANNIVERSARY!

コストコは自社ブランド「カークランドシグネチャー」製品の販売を

1995年から開始しました。

「カークランドシグネチャー」の名前は、設立当時本社のあ

ワシントン州カークランド市にちなんでいます。

コストコの使命である「会員に高品質の商品とサービスをできる限り

低価格で提供し続けること」をまさに体現している商品が、

「カークランドシグネチャー」です。

有名プランドや国内プランドと同等、もしくはそれ以上の品質の

商品を可能な限り低価格で提供しており、飲料、食品、日用品、

アパレル、サプリメント、ベット用品、ガソリンなど幅広い

ラインナップを展開しています。

2006年には日本初のカークランドシグネチャー製品

「緑茶ティーバッグ」が誕生し、その後2017年に「Bath Tissues」、

2024年に「ベーパータオル」、「天然ミネラルウォーター」と

「強炭酸水」が国内製造になりました。

これからもコストコバリュー(価値)を皆様に提供し続けていきます。

※天然ミネラルウォーターと強炭酸水は2023年に限定倉庫店にて発売開始。

全国展開になったのが2024年から。

コストコの歴史|Price Clubから50周年まで

1976年|飛行機格納庫から始まったコストコ

古い飛行機格納庫を改装した1970年代のPrice Club店内。鉄骨がむき出しの天井とコンクリートの床に、パレット積みの商品が並び、フォークリフトが走る倉庫型スーパーの様子。
1976年|飛行機格納庫から始まったPrice Clubの店内イメージ

コストコの原点は1976年。アメリカ・サンディエゴで、古い飛行機の格納庫を改装して誕生した「プライスクラブ」でした。
このときからすでに会員制が導入されており、年会費は25ドル。最初は政府職員や航空会社関係者など、限られた人だけが利用できる仕組みでした。

取り扱う商品はまとめ買いを中心にした日用品や食品でしたが、品数はまだ少なく、初年度は赤字で経営も苦しかったといいます。
それでも「会員だけが安く買える」という斬新な仕組みは話題を呼び、少しずつ会員数と売上が伸びていきました。後のコストコへとつながる土台が、この時期に築かれたのです。

1983年|シアトルに第1号店オープン

1983年、シアトルにオープンしたCostco第1号店の店内を再現したイメージ。倉庫型の広い空間にパレット積みの商品が並び、フォークリフトが走り回る。壁には大きな「COSTCO MEMBERS ONLY」の看板が掲げられている。
1983年|シアトル第1号店オープン時のCostco店内イメージ

プライスクラブの仕組みに共感したジム・シネガルとジェフ・ブロトマンが独立し、1983年9月15日にシアトルで「Costco」としての第1号店をオープンしました。
ちょうど今年2025年のメールが9月に届いたのも、この開業日にあわせた記念だったのかもしれません。

店内は、倉庫をそのまま使った実にシンプルな造り。鉄骨むき出しの天井にコンクリートの床、商品は棚に並べるのではなく、大きなパレットのまま積み上げられていました。フォークリフトが通路を走り回り、まさに「物流倉庫に買い物へ行く」ような独特の雰囲気。

この斬新なスタイルと、プライスクラブから引き継いだ会員制システムが相まって、オープン直後から注目を集めました。さらに当時は「非会員でも5%上乗せで購入できる」仕組みがあり、気軽に試した人が「やっぱり会員になった方がお得」と入会する流れが自然にできていったのです。

結果として、倉庫型+会員制という新しい買い物スタイルは瞬く間に広まり、Costcoは全米で急成長していきました。

1993年|プライスクラブとの合併

1993年、急成長を続けていたCostcoと、先駆けであるプライスクラブが合併し、「PriceCostco」として新たなスタートを切りました。
この合併により両社の会員が互いの店舗を利用できるようになり、会員制倉庫型店舗のネットワークは一気に全米規模に広がります。

ただし、経営方針や企業文化の違いから内部の調整は簡単ではありませんでした。プライスクラブはより保守的で限定的な会員制を重視していた一方、Costcoはより開放的で拡大路線。両者の考え方の違いはしばしば衝突したといわれています。

それでも「大量仕入れでコストを下げ、その分を会員に還元する」という基本理念は揺らぎませんでした。むしろ合併によって仕入れの規模がさらに大きくなり、コスト削減効果が強化されたのです。
この頃にはCostcoはすでに“低価格の代名詞”として一般消費者の間に浸透し、アメリカの流通業界で揺るぎない存在感を持つようになっていきました。

1997年|社名を「Costco Wholesale」へ変更

ワシントン州イサクアにあるコストコ本社ビルの外観。ガラス張りの近代的なオフィスビルで、コストコの経営拠点となっている。
ワシントン州イサクアにあるCostco本社 © Coolcaesar / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commonsより

1997年、社名は「PriceCostco」から現在の「Costco Wholesale」へと変わりました。
この一歩は、いま私たちが知る「コストコの顔」が生まれた瞬間ともいえます。

当時はプライスクラブと合併してまだ数年。両社の文化の違いから、まるで「寄せ集めチーム」のような状態が続いていました。そこで、「ブランドを一本化しよう」と決めたのです。

名前から「Price」が消え、シンプルに「Costco」と名乗ったことで、イメージはぐっと明快に。さらに「Wholesale(卸売)」という言葉をつけたのは、「うちは小売ではなく、倉庫からまとめてドンと売る会社だ」という決意表明でもありました。

ちょっとたとえるなら、寄せ集めバンドが正式に一つの名前で活動を始めたようなもの。そこから一気にファン(=会員)を増やし、世界へと広がっていったのです。

1999年|日本に初上陸

1999年にオープンした福岡県の久山倉庫店

日本で最初のコストコは、1999年にオープンした福岡県の久山倉庫店でした。最近のコストコ店舗にない三角屋根が特徴です。

当時の日本では「倉庫型の会員制スーパー」なんて前例がなく、アメリカンサイズの商品が山積みされた光景は、まるで映画のワンシーンのような衝撃。

巨大なピザやケーキ、大家族でも食べきれないほどのパン、抱えるのが大変なくらい大きなトイレットペーパー…。来店した人からは「量が多すぎて食べきれない」「家に置く場所がない」と驚きの声が上がりました。

けれども日本人はもともと「みんなで分け合う文化」があります。家族や友人同士でシェアして買うスタイルは意外にも相性が良く、次第に「まとめ買い=楽しいイベント」として受け入れられていきました。

その後も会員は増え続け、2024年には日本上陸25周年を迎え、全国に30以上の倉庫店を展開。
もはや「アメリカ的な特別な買い物」ではなく、日本の暮らしの中にしっかり根付いた存在になっています。

2025年|50周年を迎えた今

コストコ南アルプス倉庫店建物

こうして振り返ると、コストコは「小さな倉庫」から始まり、苦労や挑戦を経て、世界中に広がる巨大チェーンへと成長してきたことがわかります。
だからこそ、2025年に届いた「アニバーサリー50」の公式メールは、単なるお知らせではなく、会員とともに歩んできた歴史を振り返る意味が込められていたのでしょう。

カークランドシグネチャーとは?誕生と30年の進化

コストコカークランドシグネチャーロゴとその商品

1995年|ブランド誕生の背景

「カークランドシグネチャー」とは、コストコが展開する自社ブランドのこと。食品や日用品から衣料品まで幅広くそろい、いまでは“コストコの代名詞”と言える存在です。


その始まりは1995年。
当時のコストコにはまだ自社ブランドがなく、売り場には他社メーカーの商品ばかりが並んでいました。
「コストコらしい看板商品をつくろう」――そんな発想から誕生したのが、カークランドシグネチャーです。

しかも目指したのは、ただ安いだけのプライベートブランドではなく、有名ブランドを超える品質で、しかも低価格という大胆な挑戦でした。

ここからカークランドの物語が始まります。

名前に込められた意味

コストコカークランドシグネチャーの四角のロゴ 黒字に白文字でカークランド 赤文字でシグネチャー

当時コストコ本社は、アメリカ・ワシントン州の街「カークランド(Kirkland)」にありました。
その地名をブランド名に取り入れたのが「カークランド」の由来です。

そして「シグネチャー(Signature)」は、“署名”のこと。

つまり「コストコが保証する品質ですよ」という、サイン入りのお墨付きのような意味で付けられました。日本でいう印鑑のようなものですね。

「間違いなくコストコが責任を持つ商品」――そんな思いが、この名前には込められているのです。

最初に発売された商品(日本は緑茶ティーバッグから)

カークランドシグネチャーの第一歩は、アメリカの食品や日用品から始まりました。
大容量のオリーブオイルや洗剤、ナッツ類など、コストコらしい「まとめ買いに向いた商品」が中心です。

コストコのカークランドシグネチャー × 伊藤園 緑茶ティーバッグ ITEM#979855。香り高くすっきりした味わいが楽しめる大容量のお茶セット

日本で最初に登場したのは、2006年の「緑茶ティーバッグ」。
実はこれ、現在でも倉庫店で販売されているロングセラー商品なんです。

KIRKLAND SIGNATURE × 伊藤園
緑茶ティーバッグ(ナイロンフィルター100袋入り)
ITEM# 979855
倉庫店価格:税込1,498円

日本産茶葉を100%使用し、煎茶と抹茶をブレンドした“抹茶入り緑茶”。
日本ではなじみ深い伊藤園さんとのコラボ商品です。

ホットでもアイスでも手軽に淹れられるのが魅力で、緑茶本来の香りとすっきりとした味わいを楽しめます。
私も夏は水出しでゴクゴク飲み、冬はホットでほっと一息つくのに重宝しています。家族で飲むと100袋入りでも意外とすぐなくなるんですよね。

「カークランド=洋風の大容量商品」というイメージが強かったので、日本での第一号商品が緑茶だったのはとても意外でしたが、それこそコストコの柔軟さを象徴していると思います。

日本での展開と進化(トイレットペーパー・炭酸水など)

コストコトイレットペーパー 1ロール

その後、日本市場でも人気商品が続々と登場しました。

まず2017年に発売されたのが、トイレットペーパー(Bath Tissue)
やわらかさと吸水性に優れ、しかも大容量でコスパが抜群。いまでは「カークランドといえばトイレットペーパー」といわれるほど定番になっています。

ただし当初は「日本のトイレでは詰まりやすい」という声もありました。
しかし2024年、このトイレットペーパーにも大きな改良が入りました。以前は「日本のトイレでは詰まりやすい」という声が一部にありましたが、その問題に対応して改良版が登場したのです。

実際に使ってみると安心感があり、「日本人の声をちゃんと聞いてくれたんだな」と感じました。こういう細やかな進化は、長く使い続けられる理由のひとつだと思います。

コストコのカークランドシグネチャー 強炭酸水 ITEM#1802065。キリッとした強い炭酸が特徴で、そのまま飲んでも割材としても使える大容量スパークリングウォーター

同じ2024年には、強炭酸水(スパークリングウォーター)と天然ミネラルウォーターが国内製造に切り替えられました。
これにより品質が安定し、全国の倉庫店で気軽に手に入るように。ケース買いする人も多く、一気にファンが増えた商品です。
国産になった安心感から、私もついまとめ買いしてしまう定番の一つになりました。

意外な広がり|ガソリンやサプリメント、ドッグフードまでも

コストコガソリンスタンド たくさん並ぶ給油機

カークランドシグネチャーのすごさは、食品や日用品だけにとどまらないことです。
実は ガソリンサプリメント までカークランドブランドで展開されているんです。

日本のコストコでは、給油所のガソリンも「Kirkland Signature」。価格は近隣より10円~20円安いことが多く、しかも品質基準が高いので「安心して入れられる」と大人気。ドライブ前に必ず寄る会員も少なくありません。

KIRKLAND SIGNATURE ビタミンC1,000mg

さらに、ビタミンやプロテインなどの サプリメント も大容量・高品質で信頼を集めています。薬局の定番から切り替える人も多いほどで、健康を支えるラインナップが揃っています。

コストコドッグフード売場 カークランドシグネチャー 成犬用131801売場写真

そして忘れてはいけないのが、愛犬家の間で支持されている ドッグフード
「高品質なのに値段が手頃」「大袋だから助かる」と評判で、リピート購入する人が非常に多いんです。原材料や栄養バランスも考えられていて、安心して愛犬に与えられるのが嬉しいポイント。

さらに、ビタミンやプロテインなどのサプリメントも大容量・高品質で信頼を集めています。薬局の定番から切り替える人も多いほどで、健康を支えるラインナップも充実しています。

コストコのカークランドシグネチャー はちみつ ベアージャグ ITEM#15240。かわいいクマ型ボトルに入った純粋はちみつで、料理や飲み物に便利

さらに意外なヒット商品が、かわいいクマ型ボトルの はちみつ
我が家のお気に入りは、
👉 カークランドシグネチャー はちみつ ベアージャグ 750g×3本セット
¥2,498(税込み倉庫店価格)
大容量のカナダ産純粋はちみつで、パンやヨーグルトにたっぷり使えるうえ、料理やお菓子作りにも大活躍しています。子供たちにも人気で、我が家では「なくなる前に必ずリピートする」定番商品です。

こうして食べ物から燃料、健康食品、ペット用品まで――
カークランドは、暮らしのあらゆるシーンを支えるブランド へと進化しているのです。

世界で支持される理由

コストコのカークランド シグネチャーロゴと、カークランドシグネチャー商品がたくさん並ぶ

カークランドシグネチャーが世界中で支持される理由は大きく3つあります。

  1. 有名ブランドと同等、あるいはそれ以上の品質
    実際に大手メーカーと同じ工場で生産されている商品も多く、「中身は有名ブランドと同じ」というケースもあるのです。
  2. 圧倒的なコストパフォーマンス
    大容量でまとめ買いに適しているため、家族やシェア買いで重宝されます。私自身もオリーブオイルやナッツを買うたびに「この量でこの値段!?」と驚かされます。
  3. 生活に直結する幅広いラインナップ
    食品、日用品、衣料品、サプリメント、ペット用品、ガソリンまで。暮らしに必要なものを「安心の品質+お得な価格」で揃えられる便利さがあります。

だからこそカークランドは、アメリカはもちろん日本でも、「コストコに行ったら必ず買うブランド」として定着したのですね。

まとめ|カークランドはコストコの顔であり、50年の歴史を支える存在

こうして振り返ると、コストコ50年の歴史の中で、カークランドシグネチャーは確実に「コストコの顔」として成長してきました。
1995年に誕生した自社ブランドは、緑茶ティーバッグやトイレットペーパー、炭酸水など、日本の生活にもすっかり馴染み、いまでは会員なら誰もが一度は手にしたことがある存在になっています。

私自身も、カークランドの商品を買うたびに「やっぱり品質がいいのに安いなぁ」と実感しますし、「このブランドがあるからコストコに通いたくなる」と思うほどです。
きっと多くの会員も、同じように日常の中でカークランドを選び続けているのではないでしょうか。

2025年、コストコは創業から50周年を迎えました。
その節目にあらためて感じるのは、カークランドシグネチャーが単なる“プライベートブランド”ではなく、コストコの理念そのものを体現する存在だということ。

これから先の10年、20年でどんな新商品が登場するのか――想像するだけでワクワクしますね✨

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